2026年5月、EC-CUBEの次期バージョンとなる「EC-CUBE4.4」が発表されました。
リリースは2026年8月に予定されており、今回の大きな特徴は、AIとの連携を前提とした「AIフレンドリーなECオープンソース」へ進化することです。
EC-CUBE4.4では、AIエージェントによる商品提案や、管理者の業務を支援するAIアシスタントなどが発表されています。
従来のセキュリティ強化や動作環境の更新だけではなく、今後のAI時代に向けた大きな方向転換といえるでしょう。
- EC-CUBE4.4のリリース予定時期
- EC-CUBE4.4で予定されているAI機能
- ACP・UCP・MCPとは何か
- デザインや管理画面が変わるのか
- 既存サイトをバージョンアップする際の注意点
EC-CUBE4.4とは?
EC-CUBE4.4は、国産のオープンソースEC構築システム「EC-CUBE」の次期メジャーバージョンです。
公式発表では、2026年8月のリリースが予定されています。
今回のバージョンでは、EC-CUBEの本体にAI連携のための仕組みを組み込み、AIが商品情報や注文情報などを理解しやすい構造へ進化すると発表されています。
単にECサイトへ生成AIのチャット機能を追加するだけではありません。
EC-CUBEのデータベースや、各企業が独自に構築した業務ロジックとAIを連携させ、自社の運営方法に合ったAI活用を実現することが大きな狙いです。
EC-CUBE4.4のリリースはいつ?
EC-CUBE4.4は、2026年8月にリリースされる予定です。
ただし、この記事の公開時点では正式版の詳しい仕様や、正確なリリース日までは発表されていません。
今後、正式版の公開に向けて、対応するPHPやデータベースのバージョン、既存プラグインとの互換性、バージョンアップ方法などが順次明らかになると考えられます。
現段階では「2026年8月リリース予定」という発表です。正式な公開日や動作環境については、EC-CUBE公式の続報を確認する必要があります。
EC-CUBE4.4で予定されている主な新機能
公式発表では、EC-CUBE4.4のAI対応として、大きく分けて「購入者側のAI対応」と「管理者側のAI対応」が紹介されています。
1.AIエージェントによる商品提案に対応
EC-CUBE4.4では、AIが利用者に代わって商品を探したり、条件に合う商品を提案したりする「エージェンティックコマース」への対応が予定されています。
これまでは、Googleなどの検索エンジンやECサイト内の検索機能を使って商品を探す方法が一般的でした。
今後は、利用者がAIに対して次のように相談する機会が増えていくと考えられます。
AIへの質問例
「1万円以下で雨の日にも使える黒い靴を探して」
「30代向けで、敏感肌にも使いやすい化粧品を比較して」
「在庫があり、今週中に届く商品だけ教えて」
AIがECサイトの商品情報を正確に読み取れるようになれば、自社商品がAI経由で提案される新しい販売ルートにつながる可能性があります。
2.ACP・UCPに対応
EC-CUBE4.4では、AIエージェント向けの次世代プロトコルとして、ACPとUCPへの対応が発表されています。
- ACP
- Agentic Commerce Protocolの略称です。AIエージェントとECサイトを連携させ、商品情報の取得や購買支援を行いやすくするための仕組みです。
- UCP
- Universal Commerce Protocolの略称です。AIとコマースサービスの間で情報を扱いやすくするための共通的な仕組みとして紹介されています。
EC-CUBE4.4では、AIエージェントがサイト構造や商品情報を解釈できる定義ファイルを標準配置する予定です。
これにより、AIがECサイトの情報を理解し、利用者へ適切な商品を提案しやすくすることを目指しています。
3.管理者を支援するAIアシスタント
店舗運営者にとって特に注目したいのが、管理業務を支援する「AIアシスタント」です。
公式発表では、管理者が日常的な言葉でAIとチャットすることで、在庫状況、注文データ、顧客情報などをAIが取得・解釈し、データ分析や日々の業務を支援する構想が紹介されています。
例えば、将来的には次のような使い方が想定できます。
- 今月の売上上位商品を確認する
- 在庫が少なくなっている商品を抽出する
- 注文データの傾向を分析する
- 特定の条件に合う顧客や注文を探す
- 管理画面の操作や日常業務を支援してもらう
ただし、正式版で利用できる指示内容や操作範囲、利用条件については、現時点ですべてが明らかになっているわけではありません。
4.MCPに対応
管理者向けAIアシスタントでは、AIと外部システムやデータを接続するための仕組みである「MCP」への対応が予定されています。
MCPはModel Context Protocolの略称です。
EC-CUBE内の在庫、受注、顧客などのデータとAIを連携させることで、AIがショップの状況に応じた支援を行えるようにする仕組みです。
EC-CUBEはオープンソースであるため、標準化されたAI機能をそのまま使うだけではなく、企業独自の業務フローや販売方法に合わせてAIの動作を調整できる点も特徴として打ち出されています。
EC-CUBE4.4でデザインは変わる?
EC-CUBE4.4の発表を見る限り、今回の中心はAI連携とエージェンティックコマースへの対応です。
現時点では、ショップ側のデフォルトデザインやテンプレートが全面的に刷新されるという詳しい発表は確認できません。
そのため、EC-CUBE4.4になったからといって、ショップの見た目が自動的に大きく変わるとは限りません。
現在使用しているデザインを引き継げるかどうかは、使用中のテンプレート、独自カスタマイズ、プラグインなどを確認したうえで判断する必要があります。
管理画面にAIチャットが付くだけなの?
EC-CUBE4.4は、単に管理画面へAIチャット欄を追加するだけの更新ではありません。
管理者を支援するAIアシスタントに加えて、購入者が利用するAIエージェントから商品情報を理解してもらうための仕組みも含まれています。
つまり、ショップの表側と管理側の両方をAIに対応させることが、今回の大きな特徴です。
AIエージェントが商品情報やサイト構造を理解し、条件に合った商品を提案しやすくする仕組みです。
AIアシスタントが在庫、注文、顧客などのデータを取得・解釈し、分析や日常業務を支援する仕組みです。
EC-CUBE4.3との違い
EC-CUBE4.3系とEC-CUBE4.4の最も大きな違いは、AI連携の仕組みがEC-CUBE本体へ組み込まれる予定であることです。
| 比較項目 | EC-CUBE4.3系 | EC-CUBE4.4 |
|---|---|---|
| AIエージェント対応 | 標準機能としての対応は限定的 | ACP・UCPへの対応を予定 |
| AIアシスタント | 標準搭載なし | 管理業務を支援する機能を搭載予定 |
| MCP対応 | 標準対応なし | 対応予定 |
| AIのカスタマイズ | 個別開発が中心 | 自社業務に合わせた拡張を想定 |
| デフォルトデザイン | 現行デザイン | 詳しい変更内容は未発表 |
EC-CUBE4.4へすぐにバージョンアップするべき?
AI対応は魅力的ですが、すべてのEC-CUBEサイトが公開直後に4.4へ移行すべきとは限りません。
正式版の公開後は、使用しているプラグイン、決済機能、テンプレート、独自カスタマイズなどが4.4に対応しているか確認する必要があります。
特に、長期間運営しているECサイトほど、標準機能以外の変更が多く、事前調査が重要です。
バージョンアップ前には、少なくとも次の項目を確認しましょう。
- 現在使用しているEC-CUBEのバージョン
- サーバーのPHP・データベース環境
- 決済プラグインの対応状況
- 使用中のプラグインの4.4対応状況
- 独自に変更したプログラムの有無
- デザインテンプレートの互換性
- 会員、商品、注文データの移行方法
- テスト環境を用意できるか
EC-CUBE2系・3系から4.4へ移行できる?
EC-CUBE2系や3系から4.4へ移行する場合は、一般的なアップデート作業ではなく、新しい環境を構築してデータやデザインを移行する大規模な作業になる可能性があります。
EC-CUBE2系・3系と4系では、システム構造やプログラムが大きく異なります。
現在使用しているプラグインや独自機能を、そのまま移せないケースも少なくありません。
移行を検討する場合は、商品数、会員数、受注データ、決済方法、独自機能などを事前に確認し、どこまで移行するかを整理することが重要です。
EC-CUBE4.4の今後に注目
EC-CUBE4.4は、EC-CUBEがAI時代に向けて大きく方向転換する最初のバージョンといえます。
AIによる管理業務の効率化だけではなく、ChatGPTなどのAIサービスを通じて商品を探す新しい購買行動にも対応しようとしている点が特徴です。
一方で、正式な仕様、動作環境、プラグインの対応状況など、リリース後でなければ分からない部分もあります。
当ページでは、正式版の公開や新しい情報の発表に合わせて内容を更新していきます。
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EC-CUBE2系・3系・4系から最新版への移行、データ移行、デザイン調整、プラグインや独自カスタマイズの確認まで対応しています。一般的な制作会社では高額になりやすいバージョンアップも、サイトの状態と必要な作業を確認し、できるだけ低コストな方法をご提案します。
参考情報
※本記事は2026年7月時点で公表されている情報をもとに作成しています。EC-CUBE4.4はリリース前のため、正式版では仕様、提供機能、対応環境などが変更される可能性があります。